レビューもどき

ええっと、回されてからかなり日が経ってしまった気がするのですが、担当の秋原です。すみません。
あまりに放置しすぎてて、今までの放置期間余裕で超えましたね。記録更新です。不名誉な柵越えもあったもんだ。

はて、いざ日記を書いてみようと思うと何書けばいいのかとんと思いつきませんね。
で、只今だらだら頑張って文字数稼いでる真っ最中です。

無難に本のレビューでもすれば、と前アドバイスもらいました。が、自分にとってレビューって、めっちゃレベル高いよ。
だが、完徹でレポートを終えた今の私に恐れるものなど(多分)何もない!
というわけで、夏休みに入ってすぐの頃に読んだ森見登美彦さんの「きつねのはなし」の感想を。

しっかし、私のこの本に対する感想って情けないことに「面白かったけど、所々意味分からん」の一言に収まってしまいます。
四つの短編が収録されている本作品、芳蓮堂という古道具屋が絡み、物の怪のようなものが出てくるどことなく薄気味悪い短編集になってます。一つ一つが完結した話だけど、細かい要素を取り出してみるとびみょーにリンクしてたりするところが読んでいて面白いです。

なんですが、そのリンクが「意味分からん」と感想をもった最大の要因でもあったりします。
大雑把に、ああー多分こことここは繋がってんだろうな。と何となく分かるけど、同じく何となく気持ちが悪い。
リンクしてるはずの要素が、ぴったろ噛み合わない。小さな違いがぽろぽろ出てきて、本当に一致しているのか自信が持てない。
からくり幻燈の見せる映像や芳蓮堂、あと根付とか。何回も出てくるけれど、そのどれもがおんなじようで微妙に違う。

何なんだよと思いつつ読んでいたけれど、結局読み終わった後も分からなかったです。
読み込みが甘いのか、着眼点が悪いのか、自分の頭が悪いだけなのか。
読んだ人他にもいたら、私に噛み砕いて教えてください。マジで。


四つの中で一番好きなのは、表題作の「きつねのはなし」ですかね。
人でなしの天城が好みすぎました。本当、何あの駄目で最悪な大人。主人公に対するおもてなしの趣向がえげつない。
まあ、それ以上にやばげな人もいますが、この天城のろくでなしっぷりが良かったです。
なので、彼が退場した二話目以降は少しテンション下がったりしました。不純な読み方しちゃいけませんよね。

二話目の「果実の中の龍」の先輩は、とても人間くさくて良かった。
おいおい、そりゃいかんだろうってことやってるし、呆れて情けないなぁともすごく感じたけれどやけに親しみを感じてしまいました。
誰しも彼のような欲求とか望みとかあるだろうし、大なり小なりこの先輩と似たようなこと日常でやることあるだろうし。そういうのでは、一番身近に感じた作品だし登場人物でした。


あと地味に読んでいて気になったのが、文章から受けるイメージがどうしてもオールウェイズ的な年代なのに、実際は現代の京都の設定だったことです。
頭の中では映画セット的な風景流れてるのに、ケータイとか出てきて驚いてしまいました。そして、一回それで時代設定確認したはずなのに各短編で絶対一回は同じ間違いしてしました。
狙ってやったのだろうか? 文章と物語の雰囲気が好きだっただけに、その躓きがやけに気になってしまいました。
勝手に私が平らな道で躓いてるだけだったかもしれないんですけどね!


さて、よく理解してない本のレビューとか無謀な挑戦なんで、内容的にも字数的にもここらへんが限度ですね。
分からない分からないって繰り返して、無駄に字数稼いだ感じが否めませんが。

ではでは、次に回すのは紺屋さんです。よろしくお願いします!