講演会対策:安部公房ゼミ
本屋にもスケジュール手帳売り場が出始める時期ですね。
十月始まりと一月始まりと四月始まりが主流でしょうか。
アメリカにならって九月始まりといったものなど色々ありますが、
その都度買って三日坊主で終わるどうもtakaishiです。
文学会はこの時期に何をやっているのかと言うと、
白門祭で行う講演会の準備を行っています。
今年お招きする講師の方は、笠井潔先生です。
テーマは『セカイ系と東北震災』とのことです。
詳しいことは講演会担当からあると思いますので
興味ある方は是非ご参加ください。
さて、具体的に準備とは何なのかというと、
講演会対策ゼミを行っているということになります。
講師の方の著作や、講演会のテーマに関連する本などをゼミの発表者が読解したり解釈したり云々する
そんな説明でよろしいのでしょうかね。
一回目は合宿において行われましたが、
夏休み明けてからの一発目をわたくしtakaishiともう一人の後輩とともに行いましたので、
その報告をさせて頂きます。
ゼミタイトルは
「安部公房ゼミ 戦争が文学に与えた影響」
というものです。
まず、戦争時に学生であった安部公房が満州へ逃げ、脱落者の意識に苛まれたこと、
敗戦後に、一緒にいた友人が日本へ帰国しようとせずあえて客死を選んだこと、
そのような経験を戦争によって与えられたということを踏まえ、
彼の処女作である『終りし道の標べに』を読解しました。
着目したのは、
・献辞が改訂前と後で違うこと
・故郷からの逃走とはどういうことなのか
・≪かく在る≫とはどういうことなのか
ということです。
また、このような問題が他の作品にどのように現れているかについて触れ、
最後に3.11において故郷や友人を失った人々がどのような文学を生みだすかはわからないとしてお茶を濁しました。
読解パートは参加者におおむね高評価であり、そこを担当した後輩の将来が望まれるところです。
ただ、作品外からの影響を受けたのであれば、それをわかるようレジメに落とし込むように指摘がなされました。
それ以外はtakaishiが担当したのですが、特にまとめにおいて3.11との類似性を示唆するのであれば、
もうすこし詳しく予想をすべきであったという声が聞かれました。
ちなみに後輩は一年生でこれが初めてのゼミでした。
先輩としてtakaishiがもう少し主導していけばよかったかなというのも反省です。
後輩に言われてやっとゼミの打ち合わせを始めるとかなんなんでしょうね
さて、このようなところで講演会対策:安部公房ゼミの報告とさせていただきます。
活動報告は会の中に根付くんですかね。なんか空回りしてる気がして不安です。
p.s.仕事ができる人間になれるスケジュール帳があったら教えてください